実は4億年前までは地球上に花を咲かせる植物というのは存在していませんでした。
そのため植物というものがもともと花を咲かせるという特性があったわけではなく、進化の過程で獲得したものであるということがわかっています。
では何故植物の多くが花を咲かせるようになったのかその理由は今でもわかっていません。
今回はこちら深掘りしていきます。
多くの植物が花を咲かせる理由
多くの植物は花を咲かせるのですがその理由がまだわかっていません。
花を咲かせ蜜を出して蜂などを使い花粉を運んでもらい種子を残すという方法を使い植物は数を増やしています。
もちろん、花を咲かせない植物もいますが圧倒的に花を咲かせる植物が多いです。
実は植物が花を咲かすのにはかなりなエネルギーを使うので数を増やすということを考えると花を咲かせずに成長に使った方が効率はいいんです。
では何故花を咲かせるのかについてですが植物は化石にならないのでその理由が調査できないという傾向があります。
昔の植物がどのようにして花を咲かせるに至ったのかを調べるための材料がないのも理由が解明できていない理由の一つです。
花は虫にアピールするため?!
基本的に植物が花を咲かせる理由は「子孫を残すため」です。
これは有性生殖と呼ばれるもので現代では多くの動植物がこの方法を使っています。
実はこの有性生殖がなぜ行われるようになったのかというのも未だに分かっていません。
その事についてまとめたものが過去記事にあるので興味がある方はそちらもご覧ください。
詳細はこちらをタップ⇒【【未解決の謎】なぜ多くの生き物は有性生殖を選んだのか?】
さて、話が少し脱線しましたが本題に戻りましょう。
種を作るにはおしべとめしべがあります。
花粉がめしべに着くことで種を作るようになるので花を咲かせる理由としては「虫への目印」とされています。
カラフルな花を咲かせることで虫に蜜があるという事を認識させたり仲間を見つけやすくするために色鮮やになったのではないかという意見もあります。
実は虫が見ている色彩というのは人間とは異なるそうでどの花に蜜があるか見極める事が出来るのではないかとされています。
人間は光(電磁波)を色として認識しています。
太陽の光は電磁波の一種でであり波長の違いによって分類されています。
そのため当たり前ですが光が無いと色は見えず目をつぶったり真っ暗闇だと色は認識できません。
人が知覚可能な波長の下界は360~400ナノメートルで上界は760~830ナノメートルになります。
つまりそれ以外の範囲のは波長は視覚することができないんです。
人は目の網膜に錐体(すいたい)と呼ばれる視細胞(光受容体)がありそこで光を感知することで色が見えます。
人間・霊長類の場合は3種類の錐体があるのでこれを三色型色覚と呼びます。
眼球にはS錐体とM錐体とL錐体特定の光を感じるものがあり以下のような光に高い感度を示しています。
S錐体(青錐体):短波長(440ナノメートル)付近
M錐体(緑錐体):中波長(545ナノメートル)付近
L錐体(赤錐体):長波長(565ナノメートル)付近
錐体が知覚する波長により私達人間は色を認識することができます。
三色型色覚の人々は約100万もの色を識別することができるとされています。
虫も人間と同じように見える色もありますが赤から橙、黄色までの暖色系はあまりよく見えないそうです。
長波長が見えないので赤っぽい色があまり見えないとされています。
なので虫は具体的には「青色」「緑色」「黄色」「白色」「赤色」「橙色」が見えているようです。
またプラスして紫外線も見えます。
人間には見えないため虫だけが色として認識しています。
そうするとやはり人間とは見え方が異なるようで具体的にどのように見えているのか気になりますよね。
実は「虫の世界で捉えた花の写真」の数々をcpburrowsphotoというInstagramのアカウントが紹介していました。
虫にはこう見えているのではないかという写真で実際にどう見えているのかは虫にしかわかりませんが具体的なイメージとして以下のような写真がありました。
色彩が独特で私たちが見ている色とはやはり少し違うという印象を受けた方も多いのではないでしょうか。
少し毒々しさもありながら全体的にはとてもカラフルに見えているようです。
花を咲かせて虫に蜜があるという事を知らせることで今の植物たちは種を増やすことができています。
花を咲かせる理由:個人的な見解
花を咲かせる理由については色々な人が考えているのですが個人的な見解としては以下のようなものが理由なのではないかと思っています。
「誕生と死のサイクルが出来ることで死んだ後に栄養になって子孫を反映しやすいから」
花を咲かせることにより植物は表面積が大きくなるためその生涯を終えた後も多くの栄養を土に戻すことが出来るのではないかと思います。
植物が繁栄するには土の栄養素や環境がいい方が大きく育つので役割を終えた後自分が土に帰ることで養分となるのではないかと考えています。
いずれにしても先ほど説明したように植物は化石になりにくいのでどうして花を咲かせるようになったのかは結局のところわかっていません。
植物に意思があるわけではないので何かしらのメリットや環境を生き抜くために必要な効果があった可能性はありますが今でも理由はわかっていません。
以上「地球上の多くの植物が花を咲かせる理由」についてでした。
最後までご覧いただきありがとうございました。